母親でも成長を諦めなくていい。freeeで広げる私の可能性
2019年にfreeeへ転職した宮崎 亮子は、5人の子どもの母親。子育てのために柔軟な働き方をしつつ、成長を続けたいと考えていたときにfreeeと出会いました。一人の母親、そして一人の女性として、自分の可能性を広げる働き方とその想いをひも解きます。
営業から労務へ。ゼロからのキャリアスタートで芽生えた想い
▲休日、子どもとトラクターに乗る宮崎
新卒で食品メーカーに就職し、営業・営業企画と して6年間働いた宮崎。3人目の子どもの妊娠が発覚したとき、退職を決意しました。
宮崎 「当時は今ほど育休を取得しやすいわけではありませんでした。同僚の目もあるし、さすがに3回目の育休は取れないなと思って、退職したんです」
出産後、保育園を探し始めると同時に再就職先も探し始めました。そのとき、宮崎は条件も良く、好奇心をくすぶられる求人に出会います。
宮崎 「私は育児や生活とのバランスを重視していて、バックオフィス系で家から近いところというのが条件でした。子どもが急に体調を崩したときに対応できないと困るからです。
そうして再就職先を探していたとき、家から5分のところに社労士事務所ができるという情報を得たんですよ。
最初は、社労士って『手に職』っぽくてかっこいいなと思いました(笑)。なので面接では、『未経験だけど雇ってください』と頼み込んだんです」
無事、採用になった宮崎。これまで営業ひとすじのキャリアでしたが、労務という別の畑に飛び込むのにも未練や不安はなかったと言います。
宮崎 「まず、子どもを抱えながら外回りの営業をするのは辛いだろうなと考えていました。それに6年間頑張ってきて、やりきった感もあったんです。なので新しいことを始めるには良いタイミングでした。
また、手に職系の採用は未経験だとなかなか採用してもらえないので、運がいいなと思いました。最低賃金からのスタートでしたが、自分も成長できるし、修行のつもりでしたね」
そうして宮崎は新たなキャリアをスタートさせました。情報や知識のキャッチアップに苦労しながらも、自分の力をつけ、宮崎は成長していきます。
宮崎 「メンバーが社長と私だけだったんですよ(笑)。社長は当然、仕事を取らないといけないので営業に出ていきます。だから事務所には私だけ。そこで毎日、お客様からの問い合わせについて調べ、自分で答えを出して、最終確認のため役所に電話して細かいことまで教えてもらうということを繰り返してました。
社労士事務所の顧客は、労務の部署を持たない中小企業です。こちらも労務分野の全般を請け負う会社だったので、給与計算や就業規則、労働問題など、全ての分野をまんべんなく勉強できました」
結局、6年間社労士事務所で働いた宮崎。知識がついてくると、自分の中に新たな気持ちが芽生えてきました。
宮崎 「今まで得た知識を活かして、一企業の労務担当として働いてみたくなったんです。せっかく6年間勉強してきたし、チャレンジしたいなと思いました。
また、それまで家と近所の社労士事務所を往復する日々だったので、外の世界を見てみたい気持ちもありました」
そんな宮崎がfreeeと出会ったのは、転職活動の最中でした。
成長と柔軟な職場環境を求め、freeeへ。6年の経験が確実に活きている
▲家族で釣り
宮崎とfreeeの出会いは、エージェント経由のスカウトメールでした。
宮崎 「話を聞きにいくと、全般的に事務所でやってきたこととfreeeでの業務に乖離は少ないと感じました。また、想 定してたより会社の規模はずっと大きかったのですが、その分成長できそうだなとも思ったんです。
それに人事労務の自社プロダクト(人事労務freee)があるのも魅力的でした。『機能に関して、フィードバックできる機会もあるよ』と聞き、労務サイドからプロダクトの成長に寄り添えることにワクワクしましたね」
freeeの労務として働くことで、成長できると感じた宮崎。そのほかにもfreeeに決めた理由がありました。
宮崎 「実は、社労士事務所で働いているときに子どもが2人増え、5人の母親になっていたんです。だから子育てしながら働けるというのが、転職の第一条件でした。
そのためには、カジュアルな服装がOKで裁量を持った働き方ができるなど、自由そうな社風じゃないとキツイなと考えていたんです……」
「受け入れられないなら仕方がない」という気持ちで、TシャツとGパンで面接に行っていた宮崎。その中でも、freeeでは服装に触れられることがありませんでした。
また、宮崎はfreeeの働き方に関しても魅力を感じていました。
宮崎 「時短が認められていて、フレックス制度があったのもありがたかったです。また、保護者会や子どもの体調不良の場合のリモートも認めてもらえました。実際に働いてみても、話していたことと違ったことはなく、働きやすいと感じています」
そうして2019年7月、freeeに入社した宮崎。社労士事務所での経験を確実に活かしつつ、自分に合った職場で働けていると言います。
宮崎 「業務はほとんどやったことがあるものだったので、今までの経験が意味のあるものだったのだと、自信が持てましたね。また職場環境も、チームに話しやすい人が多く、ストレスもありませんでした。
苦労したのは、チームのOKRに照らし合わせて、自分の目標設定を具体的に決めること。目標設定は新卒のとき以降してなかったので、『どんなタイミングで、どんな目標を、どうやって立てればいいの?』って感じでした」
企業の労務だからこその業務に苦労したものの、周りの人を頼りながら、宮崎は苦労を乗り越えてきたのです。
アップデートし続ける。全体の運用に目を向けたからこそできた成長
▲freee上場時、社内に用意した鐘と記念撮影
業務を重ねていくなかで、宮崎は社労士事務所と企業の労務における違いに気がつきました。
宮崎 「社労士事務所の業務は、依頼された中小企業の労務管理だったので、どちらかというと受動的な仕事でした。一方でfreeeは、一つひとつの業務にあたりながら運用を改善したり、仕組みづくりをしたり、能動的な仕事が多いように感じます」
こうした運用の改善や仕組みづくりを考えるきっかけは、freeeが上場し、拡大フェーズに入ったことに由来していました。
宮崎 「人数が増える一方なので、必然的に労務の業務も増えます。そこで忙しさの原因について、日々考えていたんですよ。すると『運用が良くないのでは?』と仮説が浮かび、そこから一つひとつの業務についてさらに考え、改善していきました。
例えば、メンバーの入社時にはスプレッドシートで共有権限を付与し、情報を入力してもらっていたんです。ただ、人事労務freeeで回収できるならその方が良いと考え、スムーズに入力してもらうためにはどんな文言や画面が必要かなどイメージを膨らませて実行に移しました」
それまでの業務のやり方に縛られず、改善・効率化できるところはアップデートしようと考えた宮崎は、本質的に効率よくする方法を探し続けて改善しています。
また、目の前の業務をこなすだけでなく全体の運用まで考えることは、転職時点で求めていた働き方とマッチし、宮崎自身の成長を実感することにもつながっていました。
そして2020年3月、コロナ禍でリモートワークが始まり、宮崎は新たな変革に取り組むことになります。
宮崎 「リモートが始まり、勤怠管理や給与計算、社内コミュニケーションなどは問題なくリモートに移行できたのですが、押印作業などが大きな壁となったのです。他部署の出社者に押印を任せるという状態では長続きしないと感じ、根本的に改善することを考え、電子化を意識するようになりました。
そこでもともと電子化していた雇用契約書に加え、全ての書類を電子化していきました。役所も最初は『電子押印?』というような反応が多かったのですが、状況を説明することで了承してもらえるところがほとんどでしたね」
押印省略可の就労証明が登場したり、iDeCoの押印が省略可となったりと、当たり前にやっていたことが大きく変わった1年。そうした大きな変化に合わせて、宮崎は労務として柔軟に新たな改善を進めてきました。
freeeならではのキャリアパスを描き、自分の可能性を広げていく
2020年10月、それまで労務チームの責任者であったメンバーが育休に入り、宮崎が責任者となりました。
宮崎 「業務自体の変更は特になく、メンバーの業務配分や労務全体の運用カバーなど、責任者としての仕事が増えました。今まではオペレーションを確認する側でしたが、チームを持ったことで判断する側に回ったので、より運用を考える時間も増しましたね。
他にも、GYOMU Hackチームと共にSalesforceの労務管理パートの構築ミーティングに入り、意見を出しています」
マネージャーとして、より幅広い業務を担当することになった宮崎は、freeeの労務は特殊だと言います。
宮崎 「自社プロダクトを活用している分、普通の企業とfreeeの労務には違いがあると思います。面接時に聞いていた、人事労務freeeを使って自社プロダクトにフィードバックできる機会も多々ありました。
また、裏側にどんなデータが溜まっているのか把握していることが、さらなる効率化につながることもあります。そうした部分は、労務にとってもPM(プロダクトマネージャー)にとっても良い環境だと思いますね」
最近はfreeeの労務で蓄積した知見を活かして、他の部署で働いてみたいという気持ちも芽生えた宮崎。freeeだからこその柔軟なキャリアパスを利用し、自分の可能性を広げたいと考えています。
宮崎 「もっとプロダクトに貢献していきたい思いがあり、機会があればPMに挑戦してみたいと思ってい ます。子育てを卒業しても、働いていられる自分でいたいという思いがあるんです。そのために労務以外の仕事を開拓し、自分の可能性を広げておきたいです」
働くことにポジティブな宮崎ですが、それでも時々、働いていることに疑問を持つときがあります。
宮崎 「子どもがいる人は共感してくれると思いますが、隣の芝生現象です。リモート中に甘えてきたり、公園で遊ぶ親子を見たりすると、もっと子どもと寄り添って専業主婦をした方がいいのかなと思います。
ただ冷静になると、辞めても絶対に仕事をしたくなるんだろうなと思うんですよね。
それに自分が満足していられる状態って、仕事をしているときだと気がついたんです。働いてないと関われなかった人たちに出会い、同じ志を持って一緒に何かをやり遂げられることって素敵だなと思います」
うまくバランスが取れる働き方を模索しながら、自分の可能性を広げている宮崎。ママ社員のモデルケースとなれるよう、これからも日々挑戦を続けていきます。