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# 中途入社# エンジニア# 開発# ミッション# グローバル# フィリピン# マネージャー# マネジメント# 転職

当事者意識がマジ価値につながる——グローバルチームでマネジメントに挑戦する想い

2020年8月。freeeに入社した添田は、グロースチームを経てグローバルチームの責任者を担当しています。これまでの歩みと、freeeへの入社を決めた理由、グローバルチームで取り組んできた業務とマネジメントについて語ります。

アメリカへの留学中、エンジニアになることを決意した

留学を目標に、外国語大学へと進学した添田。在学中は英語の勉強に励み、アメリカへの留学を実現させます。そして、留学中にエンジニアをめざすようになった原体験がありました。

「コンピュータサイエンスを勉強しているアメリカ人の友達がいて、Meta(当時:Facebook)でインターンをしていたんです。私もモノ作りが好きだったので興味が湧き、彼にいろいろと質問しては教えてもらいました。彼は、現在もそのままシリコンバレーで働いています。

Facebookという大学の寮からパソコン1台で生まれたプロダクトに世界中が熱狂している姿を目の当たりにし、自分もこの道で仕事をしたら人生が充実するんじゃないかと可能性を感じました。それから、本格的にエンジニアリングの勉強をし始めたんです。

もともとは文化人類学に興味があり、アメリカの大学でも専攻していたので卒業後は大学院に進学して研究しようと考えていたのですが……人生、何があるかわからないですね」

大学卒業後、添田は駆け出しのエンジニアとしてファッションテック系のスタートアップに入社し、自社サービスの開発に携わります。

「設立3年目のスタートアップで、私は3人目のエンジニアだったのでいろいろな経験をさせていただきました。

本当になんでもやらないといけない状態だったので、何もこだわることなくとにかく手を動かし続けましたね。わからないことは自力で調べ、それでもわからなければ先輩エンジニアに質問してキャッチアップしていきました。

結果としてかなり鍛えられました。フロントエンドもバックエンドも、ある程度の知識とスキルがついたと思います」

転機が訪れたのは一年半後。会社がイグジットして大手グループ会社の傘下となり、添田の役割が変わります。

「資金力がついて採用に力を入れることになった結果、チームは拡大して優秀なエンジニアがたくさん入ってきたんです。

その流れで、古株の私はマネージャーとして採用や技術標準・評価制度の整備などチーム作りを担当することになりました」

添田はマネジメントの業務をこなしながらも、しだいにモヤモヤした気持ちを抱いていました。

「『最近、全然コードを書いてないな』と思う瞬間がありました。当時は、まだエンジニア歴3年でもっとコードを書いて知見を深めていきたいという気持ちがあり、やりきれてない感覚だったんです。

また、マネージャーとしての自分にあまり自信が持てていませんでした。というのも、イグジットする前は人数が少なかったこともあり、自分がマネージャーの下で働く経験がなかったんです。そのまま急にマネージャーになってしまったので、何をすれば良いのかあまりよくわかっていませんでした。

この二つの理由が重なり、そろそろ体系的な組織で働いてみたいと思うようになりました」

そんな時にfreeeからスカウトが届き、添田はカジュアル面談を受けることになります。

freeeという会社にマッチするかどうか、真剣に考えてくれたのが伝わった

それまで転職は考えていなかったという添田。freeeのエンジニアと話す中で、その気持ちが変わっていきます。

「freeeは、当時在籍していた会社より大きく、すでに上場もしていたので『大きなエンジニアの組織を持つ会社の話を聞いてみたいな』という軽い想いでカジュアル面談に参加してみました。

そこで、とくに印象に残ったのは、freeeのカルチャーでした。『マジ価値(ユーザーにとって本質的な価値があると自信を持って言えることをする)』という言葉を紹介されたのですが、どのエンジニアの方と話してもマジ価値につながるような姿勢を感じて、『こんなに足並みが揃っている組織なんだ』と驚き、魅力を感じました。シンプルに、自分もここで働けば成長できそうだなと」

実家がスモールビジネスを営んでいることを話したことも、freeeへの入社につながりました。

「母が宮城県内で展開してるインドカレーレストランで働いていて、私が大学生になったころにお店を買い取ってフランチャイズオーナーになったんです。そんな経験から、資金繰りを目にしたこともありました。

最終面談で当時のCDO(Chief Development Officer) 平栗にそんな話をしたところ、興味を持って聞いてくれてスモールビジネスへのアツい想いを二人で語り合いました。

また、私は前職時代から自社のプロダクトに愛着があり、エンジニアとして働きながらもカスタマーサポート対応をしていた時期もあって、常にお客さんと距離が近かったんです。

freeeでも、そのようなスモールビジネスを営んでいるお客様の声を大切にしながらプロダクトを進化させていく働き方が実現できるなと思いました」

さらに、freeeの面接で印象に残ったことがもうひとつあると言います。

「面接官の方々が、すごく私のことを知ろうとしてくれていたんです。私が何に興味があり、どんなことやってきたのか——それを踏まえて、何に向いてるのか、一緒に探ってくれました。

自分の能力やスキルを測られているというより、freeeという会社にマッチするかどうか真剣に考えてくれていたのが伝わってきて嬉しかったですね。

オファー面談の時には、最終面接までに話したことを汲み取ってくれた上で、アサイン先まで考えてくれていました」

グロースチームで感じたやりがいと、グローバルチームへの異動

▲グロースチーム時代、作成した画面

2020年8月、freeeに入社した添田はグロースチームにアサインされました。グロースチームの役割と自身の業務について語ります。

「新規の機能開発ではなく、既存機能の改善や既存のお客様のサービス体験の向上に注力するチームでした。

私がメインで携わっていた小規模法人向け機能開発の1つに、セルフオンボーディング機能の開発があります。『freee会計』の使い始めのセットアップや設定をよりスムーズにすることによって、人の力ではなくシステムの力・エンジニアリングの力でセルフサクセスしていただくことをめざしていました。

チームでは数字を強く意識していて、たとえば『こういうセットアップを何日間以内に終わったお客様は長く使ってくれている』といったデータに基づき『ステップ1はこれ、ステップ2はこれ』という風なより分かりやすい画面設計をしました。新しいお客様にも同じように達成してもらおうと施策を考えていたんです」

添田はグロースチームの業務に、やりがいを感じていたと言います。

「PdMとミーティングをして新機能や機能の改善を決め、どう作るのが現実的かエンジニア間で意見を出し合い、少しずつ形にしていった経験は楽しかったですね。自分たちの施策によって数字が上がったことも嬉しく、成功体験として自分の中に残っています。

また、エンジニアの原体験として、前職時代に足りていないところはなんでも自分でやらないといけなかった状況は、大変だったとはいえ働いていて充実感があったのですが、当社でもそれと同じような感覚になりました。

やらされている感が少なく、自発的だったからだと思います。それを、さらに大きな組織で、多くのユーザーさんに向けて挑戦できたことにやりがいを感じていました」

そんな中、社内全エンジニアのもとにあるアンケートが届きます。

そして、2022年1月。添田はグローバルチーム(※)へ異動することになりました。

「2021年に、 フィリピンのシステム開発会社 Likha-iT Inc(リカーイット)を子会社化することが決まった後、エンジニア全体に向けて『英語で開発していくチームに携わりたい人はいますか?』といったアンケートがありました。

私は、海外経験もあったので興味があると回答したんです。その後、1on1を経て異動が決まりました。

留学するために外国語大学に進学した過去もあったので、テンションが上がりましたね。freeeは、国内の会計法や税法に即したプロダクトを作っているドメスティックな会社だと勝手に思い込んでいたので、予想もしていませんでした。英語を勉強してきてよかったと思いました」

グローバルチーム全体の役割と業務について、添田はこう語ります。

「多国籍のエンジニアで構成されたチームがいくつかあり、アドバイザー会計・人事労務・クロスセル施策など、いろいろなプロダクト・機能の開発を担当しています。ミーティング、ドキュメント作成などは、すべて英語で行っています。

基本的に、freeeではプロダクトごとにチームが分かれていますが、グローバルチームだけはその限りではありません。

というのも、各プロダクトのそれぞれのチームにグローバルチームを入れてしまうと、グローバル組織としての力が集約できないかもしれないという懸念がありました。そこで、まずはグローバルチームとしてチーム作り・カルチャー作りを現在進めています。

ただ、今の状態は暫定的なもので、ロングタームで見るとグローバルチームを切り分ける必要はなく、各プロダクトのチームに当たり前のようにグローバルチームがいくつか存在しているのがめざす姿です」
※ freeeのエンジニアリングのレベルを更に高めるために作られたチーム。国籍や人種を問わず色々なバックグラウンドを持った優秀なエンジニアが集まり、プロダクトと事業にコミットすることで、新たな非連続的な成長を起こしたいと考えている。

メンバーに感じた課題と、大きな成長

▲グローバルチームのメンバーと

添田は、日本人とフィリピン人の混合チームで『freee人事労務』の開発に取り組んでいます。業務と乗り越えた課題について語ります。

「まず、私が『freee人事労務』に携わるのが初めてだったので、プロダクト知識と人事労務知識のキャッチアップをしながらメンバーに英語で説明する必要がありました。保険関連の手続きなどのドメイン知識が必須で、このあたりをフィリピン在籍のエンジニアと同期するのは大変でした。

また、当時はまだコロナ禍でリモートワークだったので、とくにコミュニケーションには気を遣いました。

日本人のメンバーとフィリピン在籍のメンバーとの間で知識やテンションの差が生まれてしまうことに危機感を持ち、とにかく誰も置いていかないように、ちゃんと理解しているかしつこいくらい確認し続けていましたね。もちろん、質問はいつでも受け付けていたけれど、萎縮して聞けないことも考慮していかに心理的安全性を担保するか考えていました」

働くうちに課題として上がってきたのは、働く上でのメンタリティでした。

「キャッチアップが終わると、メキメキと技術力が伸びたメンバーもいて、ポテンシャルを感じることは多々ありました。

一方で、freeeにグループジョインしたLiKHA-iTは、もともと受託開発の会社だったためその働き方が染み付いている印象でした。いわば『彼らにとってのお客さん=freee』みたいな状態で、言われたものはちゃんと作るけれどエンドユーザーのことまでは考えられていませんでした。

本当は、目の前のタスクから自分なりに深く考えて、『こうした方がより良くなるんじゃないか』みたいな思考ができることを求めていました。そういう当事者意識が結局『マジ価値』につながっていくので」

チームが始動して半年。フィリピン在籍の2人が来日し、1年間常駐することになりました。その間にfreeeのカルチャーを伝え続けることで、2人の意識が大きく変化したと言います。

「1年前とは想像できないくらい、お客様目線で仕事ができるようになりました。

freeeらしい働き方とは何かを伝えていくことで、『こうするとお客様が嬉しいんじゃないか。このボタンの文言が少し伝わりにくいんじゃないか』といった具体的な改善を、PdMやデザイナーに自らコミュニケーションを取って行うようになりました。

良い意味でfreeeに染まって、freeeらしいエンジニアになってきていると思います。お客様目線を持ってもらうことは、グローバルチーム全体の課題だったりもするので、ちゃんとfreeeのカルチャーを伝えてグローバルチーム全体に波及させていきたいですね」

最後に、添田がこれからの目標を語ります。

「前職では、マネージャーとしてなんとなく仕事をしてしまっていた自分がいるので、今度はそうならないようもう一度freeeで挑戦している最中です。

しかも、グローバルチームのマネジメントへの挑戦はfreee社内でも前例がないので、まずはしっかりやり切りたいですね。今は、メンバーが成長していくのを見るのがすごく楽しいです。

そして、その後さらに自分の影響範囲を広げて、より大きな組織をマネジメントすることで成果を最大化できる存在となりたいです」