freeeの良い組織づくりは、採用から。採用チームを支える新入社員
大学院から新卒入社した今西 純菜と、リクルートから中途入社した田中 知佳。異なる経歴を持って2020年の同時期に入社した2人は、共にfreeeの採用チームに所属しています。それぞれがfreeeに出会った経緯と入社を決めた理由、入社後の取り組みについてご紹介します。
埴輪女子があえて新卒でfreeeに入社した理由
▲大学時代、古墳を測量する 今西
小さい頃から歴史が大好きだった今西は、考古学を学ぶため文学部に進学し、4年間埴輪の研究に没頭します。
さらに大学院に進学し、研究を続けることを決意した今西。同時に将来に関する重要な意思決定を行っていました。
今西 「大学院を卒業したあとは研究者ではなく、民間企業に就職しようと決めました。埴輪の研究は大好きですが、それを直接の仕事とする以外にも色々な道があるんじゃないかと思いましたし、実際に働きながら研究を続けている人もいます。意外とそういう方が考古学を発展させてきた歴史もあるんですよね」
大学院1年生となった今西は、研究の傍ら、就職活動を開始します。もともとは大手志向だった今西がベンチャー志望に方向転換をした背景には、インターン先での経験がありました。
今西 「夏の短期インターンは大手をメインに、20社ほど参加しました。そのうちベンチャーは就活イベントなどでご縁があった4社だけ。しかし終わったあと比較検討した結果、私にとってはベンチャーの方が楽しく、働く意義を見出せたんです」
それには二つの理由があり、一つは仕事の進め方でした。
今西 「就活生時代の私の印象ですが、当時インターンで参加した大手企業では、どちらかと言うと組織全体で意思決定された大きなことに基づいて仕事を進めていました。あらかじめこういう風にやると良いという道筋を示してくれていました。
一方、ベンチャーでは何が正解か分からないなか、目的意識を持ちながら手探りでものごとをみんなで進めていく印象を持ちました。その働き方のほうが私にとっては面白く、自分らしく生きていけると感じたんです」
もう一つの理由は、今西の人生に深く関わっていました。
今西 「これまでは一般的に言われるそこそこいい高校、そこそこいい大学に進学してきました。でもそれって、他者からの評価や偏差値など、自分以外のものを基準に選択してきた人生だなと感じることがありました。満足はしてはいましたが、ある意味、世の中に流されているなと……。
それよりも自分の好きなことややりたいことに対して、自分で責任を持ってトライするような生き方のほうが、面白くて意味のある人生を送れるんじゃないかと思ったんです」
ベンチャー企業に絞って就職活動を開始した今西は、面接でも違いを感じました。
今西 「本選考で大手企業は受けなかったので夏のインターン面接での話になるのですが、『文系で大学院まで行ったのに、どうして研究職ではなく民間に就職するの?』と聞かれることが多かったです。文系の院生って少ないので何のために進学しているかわかりづらく、理解しづらい生き物と思われているんですよ(笑)。
一方、freeeを含めたベンチャー企業の面接では、私の考え方やそれまでの人生を聞かれることが多かったです。中には、自分の研究内容について熱く語っただけで終わったこともありました。『自分が情熱を注いできたことに目を向けてくれる人がいるんだ!』と思いましたね」
今西は就職活動を進めるなか、freeeと出会います。
今西 「freeeの名前は知っていたんですけど、fintechってなんだか難しそうだし、自分には無理だと思っていました。食わず嫌いのようなものです。
ただ、大学の先輩がfreeeの内定者だったこともあり、カジュアル面談でちょっと話を聞いてみることにしました。
そこで初めてfreeeのカルチャーに触れたとき、自分がこれまで漠然と考えてたことが言語化されていて、ハッとしました。特に『マジ価値(=ユーザーにとって本質的な価値があると自信を持って言えること)』や『理想ドリブン(=理想から考える。現在のリソースやスキルにとらわれず挑戦しつづける)』という言葉を聞いたときは、『まさにこれだ!』と思いました。こういう価値観を大切にしている人たちと一緒に働きたいと思ったんです」
こうして今西はfreeeの面接を受けることを決意。見事に内定を獲得しました。
リクルートから次の挑戦をするためfreeeへ。フットワークの軽さに感動
▲リクルート時代の田中
2006年リクルートに新卒入社し、14年間働いた田中。自身のキャリアを振り返ります。
田中 「入社当時のリクルートは4000人くらいの会社で、まだ分社化もしておらず、メガベンチャーという位置付けでした。とはいえ、世の中にはベンチャー企業自体も少なかったですね。
私は販促メディアの営業、全社の新卒採用、人材メディアの商品企画、部門人事などを担当してきました。希望を出して異動するたびに新たなチャレンジをしてきましたが、全ての仕事が楽しかったですね」
その中でも特に印象に残った仕事があると言います。
田中 「『ママた ちのインターンシップ』を企画していたんです。結婚や出産を機に離職した人に再び社会参画してもらうのが目標で、協力してくれる企業さんともう一度ビジネスの現場でチャレンジしたいママさんを探してマッチングさせていました。社会性もあり、非常にやりがいがありました」
そんな田中が転職を考えるに至った背景には、大きく二つの理由がありました。
一つは『常に成長を求める』というリクルートの企業風土でした。
田中 「リクルートっていつかは卒業する会社として、社内でも認識されているんですよ。入社して責任ある仕事をいくつか担当して、成長して、また次のステージで挑戦する人が多い。私もそのタイミングかなと思いました。
また当時分社化していたリクルートが、大きな一つの組織に戻ることが決まりました。私としては大きな組織より、小さくても一人一人の顔が見える組織の方が性に合うなと、これまでの経験で感じていたのも理由の一つです」
もう一つの理由は、家族にありました。
田中 「子どもが保育園に通っていたんですが、今のうちに転職しておいた方が親の負担的にもベストだと思ったんです。というのも子どもが小学校に入ると親の伴走が増えて、『明日これしてください』ってオーダーが多いんですよ。だから新しいチャレンジを始めるなら、小学校入学前の今がベストだなと思いました」
転職活動を始めた田中がfreeeを選んだのには、大きな理由がありました。
田中 「最初のきっかけは、夫が元freee社員であったことですね。
私は転職の相談をされると『リクルートって良い会社だよ !』と勧めることが多いんですけど、夫も同じようにfreeeがすごく良い会社だと、たびたび教えてくれていたんです。
またfreeeのミッション『スモールビジネスを、世界の主役に。』に関しても、強く共感しました。会計は苦手ですが、だからこそ世の中の会計業務の負担を減らし、より本業にフォーカスできるような支援をしているのは面白いし、意味のあることだなと思いました」
こうしてfreeeの面接にやって来た田中。色々な社員と面接をしました。
田中 「私は採用ではない人事系、つまり育成や配置などをやりたかったんです。しかしfreeeに人事部はなく、面接でそれを伝えると『どこのポジションがいいだろうね?』という話になりました。
その結果、採用、エンジニア企画、ムーブメント研究所などなど、合計で10人と面接し、最終的に人事戦略というポジションが新設され、そこに落ち着くことになりました。ありがたいなと思うと同時に、このフットワークの軽さがベンチャーの醍醐味だなと感じました」
こうして2020年7月、freeeに入社した田中。採用チームと密に連絡を取りながら、業務を開始します。
研究とビジネスの考え方の違いを克服し、採用におけるマジ価値を考え続ける
2020年4月、freeeに新卒入社した今西は、希望していた採用チームに配属されました。
今西 「入社してからのキャリアのイメージは漠然としていたのですが、私としては、研究と似たような長期間に渡るプロジェクトに 関わりたかったんです。新卒の採用は最低でも一年は要するものなので、その中で色々と試行錯誤しながら挑戦してみたく、採用担当を希望していました。
しかしこれまで新卒採用には、入社2〜3年目の新卒が配属されており、入社間もない社員が配属された前例はありませんでした。だからアサインされた時は、嬉しさも驚きもありました。freeeのカルチャーや懐の深さを感じましたね」
2020年4月〜2021年4月にかけて、21卒のメンバーが入社するまで、今西は1年間を全力で駆け抜けました。その道中、様々な大きな壁にぶち当たりました。
今西 「特に悩んだのは、企画や選考フローなどの大きな課題に対してなかなか決断ができなかったことでした。
学生時代の研究では、考古学という学問の性質上、集めた情報から仮説を立てて推測することを多く行っていました。しかしいざ働いてみて、考古学の研究とビジネスの世界は真逆で、推測だけでなく行動して実現していくことが大事だと分かりました。それを社会人や採用の知識・経験がまだない中で意思決定をするのは苦しかったです。
まず自分で考えて、周りにアウトプットしてもっと良くしていき、それを実際に行動して形にしていくというのは大きな責任を伴うことだと実感しました。
もともと自分が良いと思ったことや信念を形にする仕事がしたかったから、大手からベンチャー志望へ転換し、これが望んだ環境だったはずだったんですけど、今までの自分の考え方・やり方と違いすぎて戸惑ってしまいました。正直どうしていいかわからず、ジャーマネとの1on1で泣いてしまったこともあります(笑) 」
それでも今西は、考え方をシフトすることでチャレンジを続けました。
今西 「失敗したらどうしようと考えることに意識を向けるより、まずはやってみようと考えることができるようになりました。freeeのマジ価値指針(=マジ価値を実際に届けるために重要な行動指針)の一つに『アウトプット→思考』とあるように、まずは行動しないとスタートラインにも立てないことに気が付いたんです。
その上で、当たり前の結果として、うまくいかないこともあると受け入れることにしました。悩んで歩みを止めるより、とにかく良いと思うことをする、その上で進んだ先がどうなるか、望まない結果が出たらどのようにリカバリーをするかに頭を使うようになりました」
その結果、今西は年間目標も達成し、現在もビジネス職の新卒採用担当として2年目の挑戦を続けています。
そこで考えたのは「採用におけるマジ価値とは何か」ということでした。
今西 「freeeはマジ価値(=ユーザーにとって本質的な価値があると自信を持って言えること)を追求していますが、採用におけるマジ価値もあると思うんです。言い換えると『候補者、freee、社会全てにとって本質的に価値がある』と心から思えることを体現していくことです。
例えば候補者に対してだったら、まずはfreeeとは関係なくフラットに就活生の一人一人と向き合って本当にやりたいことを一緒に考え、それが実現できる人生やファーストキャリアを選ぶサポートをすること。また就活生の意見を聞いて、『freeeじゃないかもね』と伝えることもあります。その方にとってもベストな選択を行って いただくことが大事だし、freeeとしても最高の仲間と一緒に働きたいからです」
採用チームを進化させ、新たなロールモデルを開拓する
一方、人事戦略として入社した田中は、様々な業務に取り組みました。
田中 「コロナ禍の入社だったのでリモートワークでしたが、やるべきこと、やりたいことは山のようにありました。
ムーブメント研究所と連携してオンボーディング支援の進化を考えたり、3年後の事業のありたい姿から人材ポートフォリオを作ったり。配置の進化や、女性活躍の検討など、1年間でたくさんのことにトライしてきました。人事系の何でも屋のような立ち位置なので、相談を受けることも多かったですね。
その上で意識していたのは『人のエネルギーと才能を最大限発揮できる土壌を作る』こと。これはfreeeにおいてだけじゃなく、私の人生の使命だと思っています。過去に営業、採用、商品企画、人事どの仕事をしても、意識せずともここにコミットしていたんです」
採用チームのメンバーと協力して行ったのは、面接のブラッシュアップでした。
田中 「freeeの求める人材要件の設定や、どんな質問をして答えを引き出すのかを改めて考えました。候補者の今の実力だけでなく、持ってるエネルギーを最大限引き出せるように、またfreeeのカルチャーにフィットしそうかどうかを私たちが見極められるように、『これは聞いてください』というキーになる質問の設計をしていきました」
今西 「新卒採用の面接も、一緒にディスカッションして作っています。選考全体からそれぞれの面接の位置付けを設定したり、候補者体験を向上するような面接作りなどを行っています」
また新卒の配属に関しても、人事戦略の立場からの田中の意見が採用されました。
田中 「どんな人がどんな配置で活躍しているのか、過去2年のデータを調べました。すると、今まで『何をするか』を軸に配置して来たけれど、『誰と組んでもらうか』も重要なファクターだということがわかりました。
なので、2021年卒はそれを軸に配置を行いました。これはまだ試している途中なので、これからまた新しいデータを見て来年度以降のことは考えたいと思います」
さらに2021年12月現在、田中は人事戦略から採用企画に異動し、一時的に採用チームのメンバーとして活躍しています。
採用チームの進化を裏で支える田中と、新卒担当のフロントマンとして現場に立ち続ける今西。2人がこれからの目標を語ります。
田中 「人事として育成や配置もやっていきますが、二、三年後を見据えた上で、今いちばん足りないのは『人』だ!となったので、まずは採用チームの一員として中途採用の母集団形成などに携わっています。
その中で人のエネルギーと才能を最大限発揮できる土壌を作り続けたいですね。そのためにはまず自分自身がそれらを最大限発揮することをサボらないこと、嫌なことがあっても不機嫌にならないことなどを意識しています。
freeeは『これはダメ、あれはダメ』というルールじゃなく、『これやってみようぜ!』というカルチャーで社員の行動を決めています。挑戦できる機会は多いので、これからもより良い組織づくりに向けて挑戦を続けます」
今西 「新卒でバックオフィスに配属された第1号なので、誇りと自分が開拓者となる意気込みを持って採用に取り組みたいと思います。また採用フローや組織なども、もっとよくしていきたいところがあれば、主体性を持って私が変えていくことにも挑戦したいです。
その上でfreeeで働く女性としてロールモデルになれたら最高ですね!苦しいこともあったぶん、嬉しいこともたくさんあったし、freeeで働いてて本当に楽しいのでこれからも頑張ります」
採用・人事の立場からfreeeの組織作りを支える今西と田中。2人の挑戦はこれからも続いていきます。